グループとしての活動はジャマイカ独立間もない1962年、 まだスカの時代の話です、 場所はジャマイカの北海岸ファルマウスのゲットーでした。 ノーマンとラルストンのグラント兄弟は 小さい頃から教会やストリートで唄いはじめます。 貧しかった彼らはゴミの缶や釣りざおを用いてギターやドラムを作り、 演奏しながら唄っていました、、、 そして数々のローカルなコンテストで次々と優勝しつつ、 北海岸中のホテルでその見事な唄を披露して回ったのです。 あのトウィンクル・ブラザーズが ホテルサーキットバンドだったなんて、、、 あらゆるコンテストを勝ち取った彼らはキングストンに進出し、 色々なプロデューサーの元でその実力を試していきます。 それまでにライブパフォーマンスではすでに実績のあった彼らは 66年にレスリー・コングの元で 「Somebody Please Help Me」を初録音。 この曲はノーマン・グラントのソロ名義でしたが、 続いて「Matthew And Mark」でグループとしても初録音。 60年代終りまでにコクソン・ドッド、 プリンス・バスター、デューク・リードといった ビッグなプロデューサーのオーディションを受け、 実際にトレジャー・アイルやバニー・リーのジャックポット、 リー・ペリーのアップセッター、 フィル・プラットのサンショットといったレーベルへ シングル曲を録音していきます。 しかし、70年代初めまでのトウィンクル・ブラザーズには 本当に素晴しいハーモニーのロックステディ~アーリー・レゲエ・チューンがあるのです。 「ALL THE HITS VOL.1」というアルバムに収録されている 「Sweeter Than She Is」や、 「ALL THE HITS VOL.2」に収録されている 「Room Full All Full」あたりの、 ロックステディ色を強く残した胸キュンアーリーレゲエは、 他では得難い魅力を持っている名曲です。 注目すべき時代はこの60~70年代の時期といえるのではないでしょうか。 さて、1970年、彼らははやくも 自分たちのトウィンクル・レーベルをスタートさせています。 そしてこのレーベルはいまでも続いています。 なんと通算60枚以上のアルバムや たくさんのシングルをリリースしてます。 ホームページまでもっている、、 そう、彼らはただ唄うだけではなく、 レーベル運営まで実にしっかりと自分達で管理してきたのです。 75年、初アルバム「RASTA PON TOP」リリース。 タイトルを見ても分かりますが、 この時にはもうかなりラスタなグループになってます。 そしてこの「真摯なラスタ・コーラスグループ」のイメージが、 一般的にトウィンクル・ブラザーズの代表的なイメージとなっているでしょう。 黒々としたドレッド、 モジャモジャの髭で重たく、硬派なラスタメッセージを唄っている、、、、 「Give Rasta Praise」や「Beat Them Jah Jah」など 曲名ズバリ、、ラスタアンセム、ジャー賛歌を唄います。 70'Sソウルからの影響、 そして往年のホテルサーキットバンド時代の名残り・・・。 77年、グループはヴァージン・フロントラインと契約。 「LOVE」「PRAISE JAH」「CONTRYMEN」と3枚のアルバムを発表します。 このあたりの音は、もうほんとにルーツらしいルーツで、 レゲエ聴きはじめの頃には、あまり向いていないかもしれません、、 初期の美しいコーラスグループとしての姿を踏まえた上で聴けば、 ストイックなルーツ・スタイルの中に 繊細で綺麗なセンスが生きていることがわかるでしょう。 玄人にすごく評判が高いグループであることも納得できます、 彼らのキャリアは終わりません。 この後彼らはジャマイカからUKに移り、拠点をイギリスに落ち着けます。 81年には前年のジェイコブ・ミラーの死を受けて、 インナー・サークルに参加したりと、 ソロ活動も目立ったリーダーのノーマン・グラント。 自身のトウィンクル・レーベルからシングルをいくつもリリースしています。 この80年代前半で重要なのは、 UKを拠点にしてニュールーツ、UKダブの名作を残したことでしょう。 ジャー・シャカとの出会い。 これは新たなトウィンクル・ブラザーズの世界を開いていく きっかけとなったはずです。 彼らのディープなルーツサウンドが、 削ぎ落とされ、研ぎすまされ、刺激的なエフェクトを加えられて、 UKならではの超ソリッドなダブ名作が次々と生まれていったのです。 中でも「DUB MASSACRE」(「ダブ大虐殺」!)シリーズは インパクトのあるダブ揃いです。 拳銃のジャケットの「DUB MASSACRE INNA MURDER STYLE」は ジャー・シャカとマッド・プロフェッサーという UKダブの巨頭2人がダブミックスしている大名作。 昨今のニュールーツ/ステッパ-気運にもばっちりハマる音となっています。 その後90年代に入ってもポーランドツアーを行なったりと 活発な活動を続けている、、、 ほぼ生きた化石です、、 アメリカツアーやヨーロッパツアーなど、 残念ながら、まだ日本には来ていない、、ぜひ来てほしいものですね!!! ダブしか知らなかった人はアーリーレゲエ時代を、 逆に70年代初期が好きな人はジャー・シャカ仕事を、 といった具合に色々と聴いてみることをおすすめします! JAH SHAKA等との共演で、今では、NEW ROOTSの印象がある彼等ですが、 60年代から一線で活躍するベテラン兄弟であり、バンドなんです、 今作は自身のトゥインクル・レーベルから95年リリ-ス、イカシたジャケット もナイスな、UK ARIWAマッド・プロフェッサーがミックスした、ナントもイカした、ダブ・プレート集!! 昨今のただハデでラスタなニュー・ルーツの模造品とは明らかに格が違がいます、、 NEW ROOTSと言うより、削ぎ落としてからテクノロジーを強化したような、、 要するに『オリジナリティを追求し続け純粋に進化したROOTS ROCK REGGAEと いった感じにし上がっており、まさに最高傑作!! 完全4つ打ち対応な「DUB TENSION」「THE MANY WAYS OF DUB」「CRYING DUB」「HORNS WITH DUB」他。 何はともあれ、UKニュー・ルーツ・ファン~ルーツ・レゲー&ステッパー・ファン、 には間違いなく、おすすめの盤!! メロディカのDUB JUDAHには、やられます、、 80年代にシリーズ化された、マッド・プロフェッサーやジャー・シャカと組んだダブ・シリーズ『Dub Massacre』のキラーっぷりで知られる兄弟グループ、トゥインクル・ブラザーズの3作品!! 以外とさがしても無いです、、 |
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2011年4月17日日曜日
TWINKLE BROTHERS
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